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短編4作、長編5作追加しました（2023.11.16)。
| 6ヶ月の遅刻 |
別居中の夫に呼び出された祥子は、目の前に離婚届を差し出され……。冒頭の一行と、最後の一行が同じというテーマに挑んだ逸品！ 雑誌掲載時の「思い出はゆりかご」から改題。
| 鮎川哲也と五十円玉二十枚の謎 |
推理作家、若竹七海女史の実体験。五十円玉二十枚を両替してほしいと、毎週のように現われる怪しい男の謎。それを論理的に解決するという、無理難題に挑んだ快作！
| 緑の密室 |
意外性、論理性、不可能性、全て揃った傑作中編！ テーマは、泡坂妻夫氏「DL２号機事件」のメインでない部分のミステリ化。長編とは全く違うテイストにも注目。
| 橙の密室 |
密室をテーマに作品を依頼された理は、執筆中に……。未発表作。雑誌掲載予定も、出版社倒産で憂き目に遭った幻の作品！ 内幕物、楽屋落ちのお好きな方は、ぜひ。
| 奇跡 |
マジシャンの和也が見せた、絶対に不可能なマジックとは？ 最後に構図が反転するテーマと、ほろ苦い結末を合わせたショート・ミステリの傑作。
| 時差 |
作家志望の柊一の前に、突然、現われた幼い女の子。ラブコメふうのコミカルな展開と、ハッピーエンド？ エピローグでのどんでん返しが秀逸！
| 前夜 |
誘拐を告げる電話に、警察を呼ぼうとしない姉の頑なな態度……。どんでん返しに次ぐどんでん返しに、眩暈する秀作！ 雑誌掲載時の「胡桃の日」から改題。
| 夜間飛行 |
自殺未遂した姪の千亜子に呼び出された英明は、妙な胸騒ぎを覚えて……。ダブル・ミーニングと細やかな伏線に彩られた、切れ味抜群の短編！
| 渚にて |
謎だらけの美少女の隠している秘密とは？ 冒頭のシーンとラストシーンが見事に呼応して、意外な結末がきらりと光る、切ないラブ・ストーリー。
| 魔法使いの弟子 |
夜の駐車場で暴漢に狙われた美子は、さらに、魔法使いの弟子と名乗る男から脅迫電話を受ける。犯人が煙のように消え失せる人間消失の謎とどんでん返し。意外な動機が浮かび上がる秀作！
| 絵はがき坂 |
彩が見たのは、果たして奈々子のドッペルゲンガーだったのか？ そして、密室で奈々子の頭を殴ったのもドッペルゲンガーの仕業？ オカルト色の強い不可能犯罪の結末はいかに？
| 風の篝火 |
青少年会館の指導員、保科は教え子から遺産の在処を探すよう依頼される。手紙に貼ってあった切手が莫大なお金を生み出す貴重なものだったのか？ コメディタッチで展開するユーモア推理の傑作！
| 記念樹 |
鮎川賞の前身、「鮎川哲也と十三の謎」に応募し、最終選考に残った処女長編。作家北村薫からクイーンの『エジプト十字架の謎』を思い起こしたと言われた手掛かりが秀逸。「密室講義」も読みどころ！
| 歳時記 |
日本語の特性を利用した仕掛けが注目されがちだが、中国語に翻訳されたことからも分かるように、手掛かり索引が作れるほどの伏線と犯人決定のロジックのおもしろさが主眼の長編。日本推理作家協会賞候補作。
| 肖像画 |
緻密な論理、意外な結末はもちろん、密室殺人、顔のない死体、見立て殺人、奇妙な贈り物など、本格ミステリの醍醐味をこれでもかとばかりに詰め込んだ、曲芸的な傑作長編！
| 夜想曲 |
第２回エア本格ミステリ大賞受賞作。手掛かりの追加も解釈の変更もなく、違う犯人を導く論理構成は可能か？ その離れ技に挑んだ、論理のアクロバットと意外な結末が交錯する超絶技巧の逸品！
| 第三者 |
未発表長編。推理のおもしろさよりも、スリルやサプライズに重きを置いたサスペンス小説。これまでの長編のテイストとは全く違う部分に注目！